はじめに
味噌は仕込んでから半年程度から食べられます。仕込みは1日でやってしまっても良いですが、子育てや仕事で長い時間を確保しづらいなら3日に分けても大丈夫です。また、仕込みは雑菌が繁殖しにくい冬の寒い時期にするのがベターです。仕込んだ味噌は1年以上寝かせると徐々に黒味が増しコクが増えていきます。保管場所は常温で良いですが、できるだけ涼しい場所で直射日光の当たらない日陰が良いです。
作り方に触れると、昔から味噌作りは「一焚き、二麹、三仕込」といわれています。そのため、焚きに該当する「大豆の処理」が味噌作りで最も大切です。よく煮て(目安は後述)、よく冷やし(30℃程度まで。それ以下でも問題なし)、しっかり潰す(粒や破片を極力残さない)ことが大事です。
そして味噌は古くから様々な知恵を持って作られてきた、世界に誇る日本の発酵食品です。最近では味噌汁とガン予防についても研究が進んでいます。味噌汁を毎日飲む人ほど、胃がんによる死亡率が低くなるというデータが発表されています。男性の場合、毎日味噌汁を飲む人は、全く味噌汁を飲まない人に比べて、胃がんによる死亡率が33%も低いという内容です。
その理由として味噌の中には、酵素や酵母の働きにより、脂肪酸エチルという物質ができます。この脂肪酸エチルが、ガンを引き起こす物質(変異原)を抑えるとのことです。さらには、味噌の中にいる酵母、乳酸菌、麹菌にも、変異原性物質を除去する効果があることが分かっています。その他、大豆性蛋白質やフラボノイドがガンに有効ではないかという説もあるようです。
注意
味噌を仕込む前日、できれば前々日から「納豆」を食べないでください。
納豆に付いている納豆菌は、100℃以上の高温でも滅菌できず、かなり繁殖力の強い菌(枯草菌)で
味噌を作る麹菌を淘汰してしまい、大豆が味噌ではなく納豆になってしまいます。
全体を通した準備
1日目
大きなお鍋
大豆(水で戻していない乾燥したもの 1kg)
大豆の3倍量の水
2日目
コンロ
焼酎(消毒用:アルコール度数が高い酒)
キッチンペーパー
ザルと受け皿
豆を保存する清潔な容器
煮汁を保管する容器(ペットボトルに移すなら漏斗があると便利です)
3日目
味噌を仕込む容器
大きめのボウル
塩(400g)
麹(1kg)
茹でた豆
煮汁
焼酎(消毒用:アルコール度数が高い酒)
キッチンペーパー
仕上がり
大豆1kg、麹1kg、塩400g
→ 味噌の仕上がり量 約3.5kg
(材料や配分のパターンについては後述)
仕込み手順
■1日目(仕込み2日前)
準備物:大きなお鍋
大豆(水で戻していない乾燥したもの 1kg)
水
1.大豆を洗い、3倍の水に1日浸す
2.翌日、豆が水を吸い鍋の表面近くまで大豆の量が増えています
■2日目(仕込み1日前)
準備物:コンロ
焼酎(消毒用:アルコール度数が高い酒)
キッチンペーパー
ザルと受け皿
豆を保存する清潔な容器
煮汁を保管する容器(ペットボトルに移すなら漏斗があると便利です)
1.1日目に用意した豆、鍋に火をかけて煮る
普通の鍋:弱火で4~5時間
圧力鍋 :圧がかかってから弱火で30分
親指と小指ですぐつぶせるくらい柔らかくなるまで煮ます。
パカッと割れるものが多ければ再度煮直します。
【参考動画】
https://youtube.com/clip/UgkxrVCe226k1Y9gyGlnBkZkQmfV6Mj6pCEC?si=aHXBQZDJ15hvvFwf
2.うまく煮えたらザルの下に煮汁を受け止める容器等を置いて
大豆及び煮汁ともに必ず30℃以下まで冷やす。
熱すぎると麹が弱ったり、失敗する原因となります。冷えすぎはOK
3.保管容器を焼酎で濡らしたキッチンペーパーで拭き、消毒します。
4.豆と煮汁が冷めたら、綺麗な容器に入れて保管する。
煮汁はペットボトル1~2本分あれば十分です。
■3日目(仕込み当日)
準備物:味噌を仕込む容器
大きめのボウル
塩(400g+大さじ3化粧塩)
麹(1kg)
茹でた豆
煮汁
焼酎(消毒用:アルコール度数が高い酒)
キッチンペーパー
1.麹1kg、塩400gを大きめのボウルに入れ、よく混ぜ合わせる。
2.豆をビニール袋に入れて、手や足で踏み押して潰す。
潰す荒さは、好みに合わせる。(あまり荒くない方が失敗しにくいです)
3.「1で作った塩+麹」と「2で作った潰した豆」をボウルに入れて、よく混ぜ合わせる。
4.団子を作ります。ハンバーグのように空気を抜きながら作ります。
硬さは軽く押して、パカっと割れる程度が目安です。硬すぎる場合は、煮汁を足します。
(麦味噌の場合)団子というよりハンバーグの種のような状態。手のひらに乗せて揺すると形が崩れるくらい
(合わせ味噌の場合)米と麦の中間くらいの硬さ
5.容器に団子を入れていきます。ラミジップに仕込む場合は、拳で押し当てながら入れていきます。
樽に仕込む場合は団子を勢いよく投げ入れます。
要は空気が入らないように、仕込みます。そして最後に表面をキレイにならします。
6.ならした表面に霧吹きや刷毛などで焼酎を薄く塗る。そして表面に薄く化粧塩します。
7.ラミジップに仕込む場合は、空気抜きをします。
樽に仕込む場合は、表面に化粧塩をしてラップ→蓋→味噌重量約1/3の重石する。
塩や蓋の変わりに酒粕で覆うと味噌の香りが良くなり、酒粕も料理に使えます。
8.ラミジップの場合は、味噌部分に空気が触れないよう上下逆さにします。
念のため、底の隙間も確認します。
数ヶ月に1度、上下反転させるとカビ防止になります。
樽仕込みの場合
熟成後の表面より1cm程度は香りが悪くなりがちで、取り除いても構いません。
2024/01/14 (日) 味噌仕込みの様子
材料や配分のパターン
麹による味噌の種類
米麹 → 米みそ(濃厚系甘口)
麦麹 → 麦みそ(さっぱり系中口)
その他、大豆麹から豆みそ、玄米麹から玄米みそ、など
塩の量による違い
麹少塩多:長期熟成で、赤色辛口
麹多塩少:短期熟成で、淡色甘口
味噌の種類
米味噌(やや甘口・まろやか系・塩分約10.8%) 熟成期間:夏2ヶ月~、冬3ヶ月~
大豆:1kg 麹:2kg(米麹) 塩:590g 大豆煮汁:480cc
出来上がり量:約5.5kg
米味噌(やや辛口・コク系・塩分11.5%) 熟成期間:夏3ヶ月~、冬5ヶ月~
大豆:1kg 麹:1kg(米麹) 塩:430g 大豆煮汁:無
出来上がり量:約3.5kg
麦味噌(中口・さっぱり系・塩分約10.8%) 熟成期間:夏2ヶ月~、冬3ヶ月~
大豆:1kg 麹:2kg(麦麹) 塩:670g 大豆煮汁:1160cc
出来上がり量:約6.0kg
合わせ味噌(中甘口・バランス系・塩分約10.8%) 熟成期間:夏2ヶ月~、冬3ヶ月~
大豆:1kg 麹2kg(米1:麦1) 塩:620g 大豆煮汁:740cc
出来上がり量:約5.5kg
玄米味噌(やや甘口・玄米の香ばしさ・塩分10.8%) 熟成期間:夏2ヶ月~、冬3ヶ月~
大豆:1kg 麹:2kg(玄米麹) 塩:610g 大豆煮汁:660cc
出来上がり量:約5.5kg